編集部ブログ

7/2(水) 03:55
攻守両面で光ったスペインの“黄金の中盤”
約1カ月間、熱戦を繰り広げたユーロ2008は、スペインの44年ぶりの優勝で幕を閉じました。これまで、伝統的な“勝負弱さ”を指摘され、国際大会でなかなかベスト8の壁を破れなかったスペインですが、戦績は6戦全勝。素晴らしい成績を残して、ヨーロッパの頂点に立ったのです。

今大会のチャンピオンは開幕前から、質の高い中盤の選手が展開する華麗なパス回しを始め、攻撃面で注目を集めていました。本戦では随所に、相手の守備を崩す連係でファンを魅了。ただスペインのMF陣は攻撃だけでなく、守備の面でも賞賛に値する内容だったと言えます。

高い位置で横一列に並び、自陣にボールを入れさせまいとした積極的なプレスが機能。ことごとく相手の攻撃の芽を摘みました。大会を通して117のシュートを放ち、被シュート数は半分の58というデータからも、敵にチャンスを与えないで自分たちの決定機を増やしていった戦いぶりが分かります(ちなみに決勝の相手であるドイツは、シュート数が62、被シュート数は94)。

大会優秀選手に4人(※)も選ばれた“無敵艦隊”のMF陣。攻撃だけでなく守備でもレベルの高さを見せ付けた彼らのプレーが、現代サッカーの“黄金の中盤”像と言えるでしょう。

※ユーロ2008で優秀選手に選ばれたスペイン代表の中盤の選手
マルコス・セナ、アンドレス・イニエスタ、チャビ、フランセスク・ファブレガス
また、チャビは大会MVPに選ばれている
(勝倉/ワールドサッカーキング編集部)