編集部ブログ

8/19(火) 05:27
モウリーニョ・サッカーから脱却した新生チェルシー
8月16日、3大リーグの先陣を切ってプレミアリーグが開幕。僕はチェルシーの新しいスタイルに注目しました。

ポーツマスとの初戦。37分にミヒャエル・バラックがフロラン・マルダと代わってベンチへ退くまで、チェルシーはジョゼ・モウリーニョ時代に確立した4-3-3の布陣を敷いていませんでした。

メンバー発表前、フランク・ランパード、バラック、デコの内、誰をベンチに置くのか注目されましたが、ルイス・フェリーペ・スコラーリ監督は3人を同時起用。世界的な司令塔の3選手を並べるという奇策を披露します。

加えて、イングランド随一のテクニシャン、ジョー・コールを高めのポジションに配置。スペイン代表の十八番“クアトロ・フゴーネス”ならぬ“フォー・クリエーターズ”を擁し、システムを固定せずに流動的で柔軟性に溢れた戦術で臨みました。

相手は昨シーズンのFAカップをわずか1失点で優勝した堅守のポーツマスでしたが、圧倒的にボールを支配し30分も経たずに2点のリード。完全に相手の戦意を喪失させ、4-0という結果につなげたのです。

40分弱の間だけピッチに現れた新チェルシーの“フォー・クリエーターズ”。プレッシャーのきついバイタルエリアでも悠々とボールを扱い、すきがあれば簡単に決定機を作り出す姿は相手にとってまさに脅威でしょう。

モウリーニョが堅守速攻という当時のチェルシーの新しいスタイルで常勝軍団を築いていったように、僕は今シーズンの新しいスタイルにタイトル奪還の可能性を感じました。同じようなサッカーをしたスペインがユーロを制しているのですから、なおさらです。
(勝倉/ワールドサッカーキング編集部)