11/6(木) 09:01
ラニエリに敗れたシュスター
レアル・マドリーのベルント・シュスター監督は、チャンピオンズリーグのグループリーグ第4節でユヴェントスに0-2で敗れた試合後、「内容には満足している」と話しました。果たして本当に満足出来る内容だったと言えるでしょうか。僕はそうは思いませんでした。
前回の対戦と同じく、ユヴェントスの守備陣は中央をしっかりと固めした。サイドにはあえてスペースを与え、外側に追い込むような守りを敷いたにも関わらず、R・マドリーは空いたサイドから攻撃。言い換えるならば、ユーヴェが用意していた網に、まんまと掛かりにいったようなものです。
加えて、試合開始直前にアルイェン・ロッベンが負傷。代役にはロイストン・ドレンテを立てました。そのドレンテはロッベンよりプレーの幅が狭く、やみくもにサイド攻撃を繰り返すのみ。そのため、張り巡らされたユヴェントスの網に何度も引っ掛かり、再三ボールを失っていました。
また、シュスターはボール支配が期待出来るホームゲームで、攻撃の起点となるポジションに展開力の乏しい選手を起用します。この試合、マアマドゥ・ディアラが固い守りを崩すパスを出す気配は皆無。まだアシスト能力のあるフェルナンド・ガーゴに任せたほうがチャンスを作れたでしょう。
11月2日のアルメリーア戦でも、シュスターがディアラにプレーメーカーの役割を任せた結果、なかなか前線にボールを供給出来ず、得点は1点のみ。勝ち点1しか得られませんでした。攻撃の活路を見いだせず、クラウディオ・ラニエリの策に屈したシュスター。手遅れになる前に、自分の采配について見つめ直す必要があるかもしれません。
(勝倉/ワールドサッカーキング編集部)