1/21(水) 04:02
“愛”が“お金”に勝った世紀の決断
「愛かお金か」。一度はこのような会話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。「愛はお金では買えない」なんて言葉がありますが、「結局はお金」という考えの方もいるかと思います。
ここ数日、破格の“お金”と、クラブへの“愛情”を天秤に掛けた男がいました。その男とは、2007年度のバロン・ドール受賞者であるカカー。才能に恵まれているが故、様々なビッグクラブからオファーを受けながらも、ミランへの忠誠を誓い続けた選手です。
その彼に飛び込んだマンチェスター・Cからの歴史的なビッグオファー。カカー自身に年俸約29億円が入るという好条件でした。「さすがのカカーも目がくらんでしまうのではないか」と、皆さんも考えたに違いありません。現にミラン側は“非売品”だった彼を、約140億円の移籍金で売りに出すことを検討。一部では「クラブ間で合意」との報道もありました。
しかし、カカーの出した決断は「残留」。「僕はこのクラブでプレーすること以外、何も望んでいない」。“ミランの貴公子”の大きなクラブ愛が生んだ、見事な残留劇でした。
世紀の決断が世の中で話題になる中、マンCは約19億6000万円の移籍金でクレイグ・ベラミーを、約24億円の移籍金でナイジェル・デ・ヨンクを獲得。カカーの入団を切望する傍ら、他の選手にもお金を積んでいたマンCと、大金を片手にチームを移った選手たち……。カカーの心意気は珍しいもので、やはり「結局はお金」なのでしょうか。
(勝倉/ワールドサッカーキング編集部)