4/13(火) 08:33
今、プレミアリーグで最も旬な男
もはやチームにとって絶対不可欠の存在になったと言っていいだろう。フロラン・マルダがまたしてもゴールを決めた。
4月10日、ウェンブリーで行われたFAカップ準決勝で、チェルシーは3-0とアストン・ヴィラを一蹴。5月15日の決勝に駒を進めている。ディフェンディングチャンピオンの今の勢いからすると、01-02、02-03シーズンのアーセナル以来となる連覇もいよいよ現実味を帯びてきた。
中でも特に注目すべき選手が、1-0で迎えた89分に決定的な2点目を沈めたマルダだ。右サイドに開いたミヒャエル・バラックからの高速クロスを、利き足ではない右足インサイドで強烈にたたき込んだ。ここ5試合での成績は実に5ゴール3アシスト。そのほとんどが強烈かつ難易度の高いゴールとあり、サポーターからの人気も急上昇中だ。3月には、自身初となるプレミアリーグ月間最優秀選手賞を受賞した。加入当初、周囲と連係が合わずに右往左往していたが、それはもう過去の話となった。
マルダとギャンガン時代のチームメートであり、彼の獲得を07年当時のジョゼ・モウリーニョ監督に薦めたとされるディディエ・ドログバは言う。
「以前は彼についていろいろ言う人がいたけど、今では誰もが才能を認めている。確かにフランスから移ってきて慣れるまでは大変だっただろうし、けがに悩まされた時期もあった。でも、今シーズンはプレーする度に評価を上げている。シンプルなタッチ、パスを使い、試合の流れを読める彼は、まさにチェルシーが求めていたタイプの選手だ」
4シーズンぶりのリーグ制覇、連覇のかかったFAカップ、2つタイトルを狙うチェルシーにとって、マルダの好調は最高のプラス材料だ。ジョン・テリーやフランク・ランパードばかりがクローズアップされがちだったチェルシーにあって、今最も注目すべき選手は誰かと問われたら、多くのサポーターがマルダの名前を挙げるのではないだろうか。残りのリーグ戦、FAカップ決勝での活躍にも期待したい。
(小松/ワールドサッカーキング編集部)