編集部ブログ

10/31(火) 04:36
ついにカンプ・ノウのピッチに立つ/欧蹴紀行(5)
バルセローナ対バレンシアの翌日、9月25日(月)もカンプ・ノウへ。試合もないのに何をしにいくのか? スタジアムツアーと、オフィシャルショップでの買い物、そして練習見学のためだ。

練習場はカンプ・ノウに隣接している。ガイドブックで、練習は一般的に10時30分頃から、という情報を仕入れていたので、その時間に行ってみたが、他にはまだ男2人のファンが1組いるだけだ。
彼らがグラウンドキーパーらしきおじさんに尋ねたところ、「練習は12時から」ということなので、先にスタジアムツアーに行くことにした。

大人料金は11ユーロ(約1700円)。栄光の歴史を物語る数々のトロフィーや写真、歴代のユニフォームなどが展示されているミュージアムも見学することができる。

バルセローナのスタジアムツアーのチケット
バルセローナのスタジアムツアーのチケット

スタジアムツアーといっても特にガイドが案内してくれるわけではなく、参加者はそれぞれのペースで順路を辿っていく。僕が行った時間帯は修学旅行風な学生の団体や、国内外からの観光客が大勢いて、午前中から大にぎわいだった。

ロッカールーム、ミックスゾーン、記者会見場など、ピッチの裏側の部分を見られたり、スタンドの下段、中段、上段といろんな角度からスタジアムを眺められるのは、ファンにとってうれしいことだ。そしてピッチレベルに立ち、プレーヤーと同じ目線でぐるっとスタジアムを見回した時に、カンプ・ノウが持つ壮大なスケールを最も感じた。

約8万人の観客で埋まったナイトゲーム、照明の光の下でのカンプ・ノウと、観客のいないのどかな午前中のカンプノウとでは緊張感や雰囲気が全く異なるが、およそ12時間前にバルセローナとバレンシアが熱戦を繰り広げたピッチに立てたことは感慨深かった。

天気は快晴。きれいに刈り揃えられた芝生の緑が日に照らされて鮮やかだ。バックスタンド中段には、青い座席群の中に黄色い座席で形作られた文字が誇らしげに浮かんでいた。
「MES QUE UN CLUB(クラブの枠を超えた存在)」というそのスローガンを、カンプ・ノウで試合を見て、ピッチにも立ったことで、より実感した。<続く>
(奥野/欧州サッカー通信)