9/1(水) 10:03
名将のチームマネジメント
8月28日、リーガ・エスパニョーラとセリエAが開幕。各国の主要リーグはすべて幕を開け、欧州に本格的なサッカーシーズンが到来しました。
この時期、サッカーファンが気になるものと言えば、やはり移籍市場です。最近では、イブラヒモヴィッチがミランに新天地を求めて話題となりました。バルセロナでのプレーはわずか1年。リーグ戦で19得点と結果を残したものの、加入前の期待値が高かったせいか、昨シーズンのプレーに対する批判は絶えませんでした。
イブラヒモヴィッチは「半年で2回しか話していない」という衝撃のコメントを残しています。グアルディオラは選手との対話を重んじる指揮官として有名なだけに、イブラヒモヴィッチの件は驚きでした。
今回の移籍騒動を通じて、監督業の難しさを再確認しています。現代サッカーでは、ビッグクラブであるほど参加する大会は多く、それに対応するための分厚い選手層は必須。優れた能力を持つ選手たちが、一つのポジションを巡って熾烈な争いを展開することは当たり前の光景です。しかし、ピッチに立てるのは11人。出場機会を得られない選手は当然、フラストレーションをためることになります。
チームを統括する立場にある監督には、控えの選手たちのメンタルコントロールが求められます。シーズンを戦っていれば主力に何かしらの問題が発生することは頻繁にあり、控え選手の力は確実に必要。彼らのモチベーションを保つことが、常勝チームを作るための第一歩なのです。
そういう意味で、私はリーガ・エスパニョーラの“2強”の覇権争いに注目しています。いずれもスター選手ぞろいの集団を、現代屈指の名将グアルディオラとモウリーニョがどうまとめ上げ、レギュラーと控えの折り合いを付けていくのか。今シーズン、両雄の戦いを左右するカギは、もしかしたら2人の指揮官の“チームマネジメント力”かもしれません。