11/14(火) 02:34
決勝点を生んだ“ラボーナ”
12日の早朝に行われたミラン対ローマは、エースのトッティが2ゴールを挙げたローマが1-2で勝利を収めました。ローマがアウェーでミランに勝つのは、なんと19年ぶりという歴史的な試合でした。
この試合で特に印象的だったのが、決勝点となったトッティの2点目。マンシーニのクロスをトッティが決めたゴールです。
何が印象的だったかと言うと、アクイラーニが見事な“ラボーナ”でマンシーニへパスを出したという点です。
スペイン語で“尾の短い”という意味の“ラボーナ”は、マラドーナが生み出したと言われ、マンチェスター・ユナイテッドのクリスチアーノ・ロナウドやオリンピアコスのリヴァウドが得意としています。
軸足の後ろに蹴り足を通し、軸足の外側にあるボールを蹴るテクニカルなこの技を、激しい試合の中で披露して、かつ得点に結び付ける姿には感服してしまいました。
“エラシコ”でDFを抜き去るロナウジーニョや高速またぎフェイント“ペダラーダ”で相手守備陣を切り裂くロビーニョなど、プレッシャーの厳しい現代サッカーにおいて、リスクを背負って創造性溢れるプレーで観客を魅了するファンタジスタたち。
彼らが見せるトリッキーな技は、結果につながらなければ“軽いプレー”とみなされ批判の対象になります。それでも、ボールを持つだけで、何かやってくれるとワクワクさせる彼らは貴重な存在です。
今シーズンも四分の一を過ぎました。残りの試合で、どんなスーパープレーが見られるのか、まだまだ楽しみは尽きません。
(千葉/ワールドサッカーキング)