編集部ブログ

11/22(水) 01:35
バルセローナで「伝説の10番」に遭遇!/欧蹴紀行(8)
バルセローナ旧市街、カタルーニャ広場と港を結ぶランブラス通り。レストランやカフェ、土産物屋などが並ぶこの通りは、いつも観光客や地元の人々で溢れている。
歩道の両サイドには大道芸人や絵描きがいて、足を止めて見入っている人たちが周りを取り囲む。

スターバックス・ラテ(日本よりちょっと高かった)を飲みながら、カタルーニャ広場のほうへ歩いていると、お馴染みのアスルグラナのユニホームを身にまとったパフォーマーを発見!

そう、彼こそはランブラス通りのロナウジーニョだ。ヘアスタイルは、ロナウジーニョというより、レゲエミュージシャン風のドレッドだったけど……。

ランブラス通りのロニー
ランブラス通りのロニー

乗っている木の箱にはナイキのCMコピー「JOGA BONITO」が書かれていて、投げ銭はココと矢印が。
近くを通った時には、ちょうどパフォーマンスが一通り終わって、記念撮影に応じているところだったので、テクニックがどれほどのものだったのかは定かでない。

そして、カタルーニャ広場を越えて、さらに歩いていくと、本を売っている露店を覗く人の中になんと……「伝説の10番」がいたんです!

伝説の10番
伝説の10番

まさか、こんなところで出会うとは。このピチピチ気味なシルエットのレプリカシャツは、今夏のドイツW杯前に復刻版で発売されたものに違いない。
ちなみに、当時はユニホームにネームが入っていなかったから、当然「KIMURA」という文字はなかった。

国内での日本人プロサッカー選手第1号、木村和司。最も有名な、多くのファンの記憶に残るプレーは、やはり85年10月のワールドカップ予選、国立競技場での韓国戦で決めた芸術的なFKだろう。
当サイトユーザーのみなさんも、リアルタイムで見ていなくてもVTRで見たことがある、という人は多いんじゃないだろうか。

バルセローナの街角で遭遇したこの男性は、木村和司がどんな選手だったか、おそらく知らないはず。絶妙な弧を描いて突き刺さったあのFKを見れば、シャツにより愛着がわくに違いないのだが。

すれ違ったほんの一瞬で、そこまで思いつかなかったけど、今あらためて考えてみると、教えてあげればよかったかもしれない。
「インターネットの動画共有サービスとかで検索してみたら、見られるかもしれないよ。あのFKを見たら、どんな選手だったかわかるからさ!」
(奥野/欧州サッカー通信)