12/1(金) 01:31
カンナヴァーロ、バロン・ドール獲得!
先日、ついに2006年度のバロン・ドール(欧州年間最優秀選手)が発表されました。
「今年はW杯イヤーなので、W杯優勝国の選手から選ばれるだろう」という意見や、「チャンピオンズリーグ優勝の原動力となったロナウジーニョの2年連続受賞がふさわしい」といった声など、様々な予測が飛び交ったバロン・ドールですが、今年度はやはりW杯優勝のイタリア代表DF、ファビオ・カンナヴァーロが受賞しました。
しかし毎年のことながら、一部ではその受賞に納得しない声も上がっています。
今年は、代表チームと前所属のユヴェントスで同僚だったジャンルイージ・ブッフォンと最後まで受賞を争いましたが、「ブッフォンは誰もが認める世界一のGKだが、果たしてカンナヴァーロは世界一のDFなのか?」という疑問の声もあるようです。
しかし、僕はその疑問に賛成出来ません。今年のカンナヴァーロは間違いなく世界一のプレーヤーだったと思います。
リーグでもW杯でも最少失点を成し遂げるほどの鉄壁の守備と、チームを優勝へ導いたリーダーシップ。
選手に求められる能力すべてを最も高いレベルで兼ね備えていたからこそ、このような結果を得られたのだと思います。
当の本人であるカンナヴァーロは、「ブッフォンと一緒に受賞出来ないのが残念だ。彼とこの賞を分け合いたい。世界一となった同じチームのDFとGKが1位と2位に選ばれたのだからね」と語り、受賞の喜びと同時にブッフォンへの気遣いも見せています。
一方のブッフォンはというと、「心を痛めてはいない。報道を見て受賞を信じてはいたが、W杯優勝を成し遂げたことは事実だ。何も悲観してはいないよ」と前向きに語りながらも、悔しさをにじませていました。
もっとも、彼はまだ28歳。GKは息の長いポジションなので、これから先、幾度となく受賞のチャンスはやってくると思います。
今シーズン、カンナヴァーロはレアル・マドリーに移籍。しかしけがの影響と、守備的なイタリアのスタイルと正反対であるスペインの攻撃的なスタイルに苦戦しているようです。
今回のバロン・ドールの受賞がカンナヴァーロにとってトップフォームを取り戻す良いきっかけになることを期待しています。
(小田桐/ワールドサッカーキング編集部)