2/6(火) 03:32
許されないサッカー界の暴力
先週末、イタリアでとてもショッキングな事件が起きてしまいました。カターニア対パレルモの試合後、サポーターの暴動により死者が出てしまったという事件です。
事件が起こった原因としては様々な説があるのですが、一説ではカターニアのサポーターが試合内容に不満を爆発させて暴動に至ったとも言われています。
警官隊が約500人も出動する騒動に発展した末、何人かのサポーターが警官の車に向けて手製の爆弾を投射し、それが警官を直撃……。
一人の尊い命が失われました。また、この暴動により、100人以上の負傷者が出たのです。
カターニアのサポーターにとっては確かに不満の残る試合内容だったと思います。
パレルモの2つのゴールはオフサイドにも見えるようなゴールや、コリーニのFKが手に当たって入ってしまったゴールでした。
途中には、催涙ガスの影響で30分以上も試合が中断されるハプニングもありました。
しかし、どんな理由があるにせよ、今回の事件は決して許されるものではないと思います。
勝ったパレルモの会長も、「このゲームに勝者はいない。カルチョ全体の敗北だ」と発言。
また、選手たちも「選手はサポーターの人質ではない」とコメントし、今回の事件に対して怒りをあらわにしています。
さらに、今回の事件でセリエAは中断という最悪の結果に……。
残念ながら、イタリアではサッカーに関する暴力や、カルチョ・スキャンダルのような不正がしばしば起きており、暗黒の時代と言われています。
一刻も早くこの暗黒の時代から抜け出し、かつてのようにスペクタクルなカルチョを見せてほしいと切に願います。
(ワールドサッカーキング編集部/小田桐)