デイヴィッド・モイーズ新体制となったマンチェスター・ユナイテッドが、今季のプレシーズン第1戦でタイ選抜に0-1で敗れた。同監督が指揮を執って10日目だったことや、バンコクの30度を超える気温に不慣れだったとはいえ、格下相手に出鼻をくじかれた格好だ。
「負ける試合を選べるなら、この種の試合で負ける方がいい。結果は良くないが、内容には満足している。若手選手にも出場機会を与えた。調整という意味合いではいい練習試合だった。絶対に勝つべき試合というよりは、調整試合だった」
試合後にモイーズ監督から出た言葉は言い訳とも取れたが、商業目的が色濃く出ている今回の東アジア遠征は、確かに新シーズン開幕へ向けた足慣らしを兼ねて行われている部分が大きい。アレックス・ファーガソン前監督もユナイテッド就任当初の1986年に初陣を0-2で落としていた経緯があるだけに、モイーズ監督にとってはそこまで肩を落とす結果ではなかったよ......
【プロフィール】
藤井重隆(ふじい・しげたか)
都立駒場高校出身。大学在学時よりスポニチ通信員として稲本潤一選手の取材を中心に記者活動を開始。2006年に ロンドン大学メディア学部を卒業し、日刊スポーツ、時事通信を経てスポーツ・ジャーナリストとして欧州サッカー界に精通。在英10年では、イングランド7部でのプレーも経験し、FAコーチング・レベル2を取得。