たった1つのミスジャッジが、彼の人生を大きく変えてしまうかもしれない。
10月18日、ホッフェンハイム対レヴァークーゼン戦で主審を務めたフェリックス・ブリーヒ氏のブラジルW杯行きが一転して不透明になっているという。この試合で起こった世紀の大誤審(レヴァークーゼンのFWシュテファン・キースリンクが放ったヘディングシュートが枠を外れたにもかかわらず、ゴールネットに穴が開いており、ボールはゴール内へ。そしてゴールが認められてしまった)が、その原因だ。
それまで、2014年ブラジルW杯に向かう唯一のドイツ人審判は、同氏の1択と見られていた。ミュンヘンで法律家として勤務する傍ら、2004年からブンデスリーガで主審を務めるブリーヒ氏は、一昨年のロンドン五輪、今年のコンフェデレーションズカップでも笛を吹き、昨季はドイツ最優秀審判賞に初めて受賞している。ドイツ国内ではとりわけトップクラスの審判員として名高い人......
【プロフィール】
鈴木智貴
静岡県天竜市(現・浜松市天竜区)出身。1981年生まれ。日本大学法学部卒。日本での社会人生活を経て、2010年夏よりドイツ在住。現在デュッセルドルフのアマチュアクラブでU-12監督を務め、プロチームの指導者になるべく修業中の身。昨年ドイツサッカー連盟公認C級(UEFA−B級)指導者ライセンスを取得。