スペインではクリスマスは家族のイベントだ。24日夜に親戚が集まり、ディナーを共にし、プレゼント交換する。25日にはまた家族で昼食を共にする。日本では親戚一同が集まるお正月が、スペインのクリスマスに当たる。そのクリスマスの席でどの家庭でも話題になっていたのが国の政治、経済の話だ。
スペインは未曾有の経済危機にある。失業率は上がり続け、スペイン人の若者はみんな外へ仕事を求め、飛び出している。さらには経済を立て直せない政府の無策、私腹を肥やす政治家、スペイン国王の次女の婿である元スペイン代表のハンドボール選手の資金不正取得など、暗いどころか、不愉快かつため息ばかりのニュースが飛び交う。
クリスマスディナーはいつもスペイン人の友だちの家族と一緒に過ごすが、頼りない政府と信じられない政治家の話題が一晩に何度も挙がっていた。これはどの家庭でも同じだろう。国民はもう国内の政治や経済を信じていない。 そん......
【プロフィール】
座間健司(ざま・けんじ)
1980年7月25日生まれ、東京都出身。2002年、東海大学文学部在学中からバイトとして『フットサルマガジンピヴォ!』の編集を務め、卒業後、そのまま『フットサルマガジンピヴォ!』編集部に入社。2004年夏に渡西し、スペインを中心に世界のフットサルを追っている。フットボールは2008−2009シーズンからビジャレアルのソシオとなり、定期的に試合観戦をしている。2012年よりフットサル、フットボールを中心にフリーライター&フォトグラファーとして活動を始める